「怒り」の感情とは
そもそも人はなぜ怒るのかと考えたことはありますか?
哲学的な話にも聞こえますが「怒り」の感情とは古来より人に備わった
生きるために必要な感情であるとされています。
敵などによって命の危険に脅かさせた時に「闘争」か「逃走」を判断する際
防衛感情によって「怒り」が生じ、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されることで火事場の馬鹿力が発揮されます。
こうしたことで人間はこれまで生存競争に勝利し、現在まで種を繁栄させてきました。
現代社会においての怒り
しかし現代の社会で命の危険に脅かされることは、日常生活においてほとんどありません。
不用意な怒りの感情は、失敗と後悔を生み出す他ありません。そのためこの怒りの感情はコントロールすることが必要です。
徳川家康の遺訓にも
「怒りは敵と思え」とあるように、怒りの感情とは上手く付き合っていくことが重要です。
人が「怒る」原因として「自分の思うように物事が上手くいかない」ことにあります。
相手のせいではなく「自己中心的な思考」に基づいた考えであり「自分の中に原因がある」と考えられています。
全ては自分の「考え方」に原因があるのです。
認知行動療法において、感情を生み出す原因である「物事をどう捉えるか」が重要とされています。
そして「物事の捉え方」を変化させることが「感情を変化」させ、さらに「行動」にも変化を及ぼします。
この一連のプロセスが対象者の心の負担を軽減します。
怒りの感情は、他の誰でもない「自分自身が生み出している物」であるからこそ、自分自身でコントロールが可能であると言えます。
次に、その怒りをコントロールする技術である
「アンガーマネジメント」をいくつか紹介します。
アンガーマネジメントの方法
◆怒りの数値化
感じた怒りを0〜10の間で数値化し評価します。
怒りを数値化することで自分を客観視することで怒りをコントロールすることができます。
また、数値化する間に時間が経過し怒りの感情が少しづつ薄れていきます。
怒りの感情は約6秒程で軽減すると言われています。
◆その場を離れる
怒りを感じた際にその場を離れることも有効とされています。
一度その場を離れることで、感情をリセットすることができます。
◆怒りの感情を書き出す
感じた感情を紙やWordにひたすら忖度なしで思ったままに書き殴る方法です。
書いた紙は破り捨て、データは削除することが望ましいです。
怒りを自分の体から出すイメージを持つことで、怒りが軽減します。
◆呼吸によるコントロール
深呼吸を行うことで副交感神経を優位にし身体をリラックスさせる効果があります。
深呼吸を行う前に、肺の空気を全て吐き切ってから鼻から空気を吸い込みます。
そしてゆっくりと口から息を吐き出すことで効果が高まります。
◆マインドフルネス瞑想
怒りなどの感情をコントロールするのは脳の前頭葉です。
この前頭葉は瞑想を行うことで活性化され感情のコントロールが行いやすくなることが分かっています。
瞑想には他にも多くの効果が期待され近年注目を浴びています。
習慣化することが必要ですが効果は絶大です。(習慣化が難しい…)
この他にもアンガーマネジメントの方法はいくつかありますが、自分に合った方法を見つけ実践していくことであなたの生活を豊かします。
「怒り」と上手く付き合う
怒りの感情は身近な関係の間で生じやすく、家族や友人など心を許している相手にこそ自分を理解してもらいたいものです。
その思いが届かなかった時「なんで自分のことを分かってくれないのだろう?」
という悲しみや虚しさが、やがて「怒り」となり心無い言葉をぶつけてしまったり、衝動的な行動に出てしまいます。
「怒り」を理解し「自分」を理解する。
切っても切れない「怒り」と上手く付き合う「アンガーマネジメント」は現代人の必須科目であると言えるでしょう。
この記事があなたの人生の役に立てれば幸いです。
ご閲覧いただきありがとうございました!
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