赤ちゃんに「恐怖」を学習⁉︎
みなさんは「怖いもの」ってありますか?
高い場所、お化け、虫、暗闇……人によってさまざまですよね。

私は自分の才能が怖いです。
でも、それらの「恐怖」は生まれつきのものなのでしょうか? それとも、あとから学ぶものなのでしょうか?
実は、約100年前に行われたある実験によって「恐怖は学習される」 ことが証明されました。
その実験の名前は
「リトル・アルバート実験」
かわいらしい名前ですが、実験の内容は今では完全に倫理的にアウトで衝撃的なものでした…
今回はこの禁断の心理学実験「リトル・アルバート実験」についての解説です!
リトル・アルバート実験とは?
1920年、アメリカの心理学者ジョン・ワトソンは
「人の感情は後天的に学習されるのか?」
を確かめるために、生後11か月の赤ちゃん を対象に実験を行いました。
被験者だった赤ちゃんの名前が「リトル・アルバート(アルバート坊や)」でした。
ワトソンは、アルバート坊やに対して次のようなことを試しました。
① 最初は白いネズミを見せる
まず、アルバート坊やに白いネズミ を見せました。
この時点では、アルバート坊やはネズミを怖がることなく、普通に触ろうとしていました。
② ネズミと同時に大きな音を鳴らす
次に、ネズミを見せると同時に、金属棒をハンマーで叩き、大きな音を鳴らしました。
すると、アルバート坊やは驚いて泣きます。
(まぁ当然ですよね、赤ちゃんは大きな音が苦手です。)
③ 何度も繰り返す
この「ネズミ+大きな音」のセットを何度も繰り返すと……
ついに、アルバート坊やは白いネズミを見るだけで泣くようになってしまいました。
つまり「ネズミ=大きな音=怖い!」という学習をしてしまったのです。
④ 怖いものを増やしてしまえ!
実験はここで終わりません…
なんと、アルバート坊やは白いネズミだけでなく、白いウサギ、白い毛皮のコート、さらにはサンタクロースの白いひげ まで怖がるようになってしまったのです。
これは心理学の「般化(はんか)」という現象。
あるものに対する恐怖が、似たものにまで広がってしまうのです。
例えば、犬に噛まれた経験がある人が、「犬全般が怖くなる」ようなものですね。
この実験が問題視される理由
この実験は「恐怖は学習される」という重要な発見につながりましたが、倫理的な問題 があります。
●アルバート坊やにトラウマを植えつけたが恐怖を取り除く訓練がされなかった。
●赤ちゃんを実験に使うのは、現代の倫理基準では完全にNG。
その後、アルバート坊やがどうなったのかはっきり分かっていません…
しかし「学習によって身についた恐怖は、適切な方法で克服できる」ことも後の研究で分かっています。
この実験からの学び
「リトル・アルバート実験」は、今では倫理的に大問題ですが、彼の尊い犠牲により恐怖の仕組みを知る大きなヒント になりました。
● 怖いものの多くは、過去の経験によって作られる。
●だからこそ、怖さを克服することもできる。
例えば「人前で話すのが怖い」「虫が苦手」といったものも、過去の経験によるもの かもしれません。

恐怖は学ぶこともできるし、乗り越えることもできる。
「ずっと苦手だったものも、もしかしたら変えられるかもしれない…」
そう思えたのなら、あなたの世界はまた少しだけ、広がるかもしれませんね。
最後まで閲覧いただきありがとうございました!
今回の記事があなたの人生の役に立てれば幸いです!
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